フリーランスは企業がクライアントとなった時、個人と法人という立場の違いから、不利な状況に置かれる場合があることも頭に入れておきましょう。その具体的な問題の一つとして、報酬が支払われないという事態があります。仕事をしたのに報酬を受け取れないと、事業が困難になりますので絶対に避けたい問題です。

こうした報酬未払いが生じる原因は様々ですが、請求書を作成していないことが理由となるケースも見られます。フリーランスの中には、ちゃんと毎回請求書を作らないで仕事をする人もいます。しかし、新しく取引を始めた顧客が、請求書がないからと報酬を支払ってくれないことがあります。これは相手が悪質ということではなく、会社としてそういうルールを設けているだけのことです。多くの企業では、経理担当は支払いの承認に請求書が必要で、書類がないと処理ができない制度としています。そのため、小さな仕事であっても、毎回必ず請求書を作って相手に送付するようにしましょう。

もちろん、相手が悪質のケースもあります。請求書を渡していても支払いがなく、督促をしても反応がないという状況です。この場合は、担当者を含め相手先に繰り返し明確な督促を続けます。その上で、内容証明郵便を使って、支払い請求を法的に有効な形で送ることができます。後に少額訴訟を提起する場合にも、しっかりと請求書を作って送付した、内容証明郵便を送ったという証拠があれば、支払い命令を裁判所から出してもらいやすくなります。こうしたことも考えて、請求書を作っておくことは重要なのです。請求書についての詳細は<フリーランス必見!請求書のつくり方>を一読すると、把握できるでしょう。